犬・猫の眼科特別外来
■ 見逃されやすい目の病気
犬や猫の目の病気は、進行するまで気づきにくいことが多くあります。
- 目やにが増えた
- 涙やけが気になる
- 少し白っぽく見える
- なんとなく見えにくそう
このような変化の裏に、視力に関わる病気が隠れていることもあります。
そのため当院では、眼科に強い獣医師による「眼科特別外来」を行っております。
豊富な経験値と高い技術で丁寧に寄り添った診察を実施しております。
■ 毎週 日曜・月曜 眼科特別外来を実施
・目の異常の早期発見
・進行させないための管理
・治療が長引いている症例の見直し
を目的とした外来です。
通常の診察では見つけにくい異常についても、目の診療に集中して詳しく確認いたします。
4月の実施日はこちら▶▷4/5、6、12、13、19、20、26、27
5月の実施日はこちら▶▷5/3、4、10、11、17、18、24、25、31

眼科特別外来担当医:大久保 先生
| 獣医歴 | 28年目 |
<大久保先生からの一言>
飼い主様が進行しないと気づかない目の病気には先天性・遺伝性眼疾患、ドライアイ、アレルギー性疾患、初発白内障、ブドウ膜炎、緑内障、網膜及び硝子体疾患、高血圧症・高脂血症・ホルモン性など全身疾患からくる眼疾患があります。早期発見には6カ月~3歳の若齢期と病気の増加する中高齢期がタイミングと考えます。目の見える暮らしを守るために、気になることや不安なんことがございましたら、お気軽になんでもご相談ください。
■ご予約方法
ご予約の際は当院までお電話もしくはWEB予約からご予約ください。
当院の電話番号:03-3726-1299
WEB予約■ このような症状はありませんか?
- 涙やけ/目の周りの赤み
- 目やにが増えた
- 目をしょぼしょぼしている
- 白く濁ってきた気がする
- 物にぶつかるようになった
- 目薬を続けているが改善しない
これらはすべて、眼科診察の対象です。
主な眼科疾患
■ 涙やけ(流涙症)


涙やけは見た目の問題と思われがちですが、放置すると目の周りの皮膚炎や慢性的な炎症につながることがあります。
主な原因
涙やけは「涙が多い」だけでなく、涙の通り道の異常が関係しているケースが多く見られます。
- 涙の入口(涙点)にうまく入らない
- 涙の通り道(鼻涙管)が詰まっている
- 目頭の毛や構造の影響で外に流れてしまう
※まつ毛の異常などにより、涙の量自体が増えている場合もあります
治療の考え方
- 抗生剤の内服や外用
- 目の周囲の洗浄や毛の処理
- 消炎剤の使用
といった一般的な治療に加え、
改善しない場合は
- 鼻涙管洗浄(詰まりの解消)
- 目頭の形成処置(涙の流れを改善)
など、原因に応じた対応が重要です。
■ 角膜潰瘍


角膜潰瘍は、目の表面(角膜)にできる傷です。
角膜染色検査を行うと、傷の部分が緑色に染まります。
通常は治癒しますが、治りにくいタイプ(難治性角膜潰瘍)も存在します。
なぜ治りにくくなるのか
- 角膜の質の異常(脂質やカルシウムの沈着)
- 角膜が剥がれやすい状態
などが背景にある場合、表面的な治療だけでは改善しないことがあります。
治療の選択肢
- 表面の処置(デブリードマン)
- 治癒を促す処置(格子状切開・点状切開)
- コンタクトレンズによる保護
- 眼瞼縫合(まぶたを一時的に閉じて保護)
傷の状態に応じて、段階的に治療を選択していきます。
■ まぶたの腫瘍/腫瘤


まぶたにできる腫瘍は、一見「イボ」のように見えるため見過ごされがちです。
しかし、肥満細胞腫などの腫瘍の可能性もあるため、注意が必要です。
診断と治療
- 切除後に病理検査を行い、良性・悪性を判断
- 必要に応じて追加治療を検討
手術で重要なポイント
まぶたは目の機能に関わる重要な組織のため、
- 切除しすぎると機能障害が起こる
- 縫合のズレが角膜を傷つける原因になる
- 切除や縫合のバランスによっては、目の形(見た目)が変わってしまうことがある
など、非常に繊細な手術が求められます。
当院では、目の機能を守ることを最優先にした切除・形成を行います。
手術症例






■ 白内障
白内障は「年齢による変化」と思われがちですが、進行すると見えにくさだけでなく、痛みを伴う病気につながることがあります。
放置による主な合併症
- ぶどう膜炎(目の中の炎症)
- 緑内障(眼圧の上昇による強い痛み)
- 網膜剥離
- 水晶体脱臼
当院の考え方
白内障に対して
・手術を行うかどうか
・内科的に管理するか
は症例ごとに判断しますが、どちらの場合でも「合併症のリスクを抑えるための管理」が非常に重要です。
■ その他症例紹介
黒色角膜壊死症(角膜分離症)

慢性的な刺激やヘルペスウイルス感染により角膜が黒く壊死・変色し、強い痛みを伴う特有の眼疾患です。放置すると角膜穿孔(穴が開く)のリスクもあります。好発猫種はペルシャ、ヒマラヤン、シャムです。治療には外科的な表層角膜切除術(壊死組織の切除)後に角膜移植や結膜移植を行います。内科的には点眼・投薬治療が行われます。
多中心型リンパ腫

多中心型リンパ腫は、全身のリンパ節(顎下、脇下、膝裏など)が急速に腫れる高悪性度の癌で、犬のリンパ腫の約80%を占めます。本症例のワンちゃんはリンパ腫が腫れる前に、眼に転移して症状が出てしまっています。
眼球摘出

以下のようなケースで眼球摘出が選択されます。
- 内科的にコントロールできない慢性緑内障による強い痛み
- 重度の角膜潰瘍
- 眼内腫瘍
- 外傷による眼球破裂
など
視力は失われてしまいますが、痛みなどから解放し、QOL(生活の質)を守るために眼球摘出が選ばれることもあります。
子犬・子猫の眼科チェック
■ 若いうちにしか見つけられない目の病気があります
目の病気は中高齢で発症するイメージがありますが、実際には生まれつきの異常や若齢期の病気もあります。
瞳孔膜遺残

胎児期の血管膜が成長後も残る先天性疾患です。瞳孔を横切る白い糸状・膜状の物質が虹彩、角膜、または水晶体に癒着し、小さな白斑として現れます。多くは軽微で視力障害はなく治療不要ですが、重症例では白内障や角膜混濁を引き起こすことがあります。
若齢性白内障
主に遺伝的要因で6歳未満(多くは2歳まで)に発症し、進行が非常に早いのが特徴です。数ヶ月で失明の恐れもあります。トイ・プードル、シュナウザー等は特に注意が必要です。
など
これらの眼科疾患は見た目では分かりにくく、通常の診察では見逃されることもあります。
眼科スリット検査という、目の中に光を入れる眼科検査が大切です。
■早期チェックの重要性
・早期に気づくことで治療や管理の選択肢が広がる
・将来的な視力低下のリスクを減らす
おすすめのタイミング
・遅くとも生後6ヶ月〜1歳頃までに1回
・ワクチン接種のタイミングでの実施がおすすめです
目の病気にかかりやすい犬種・猫種
| ● 犬種(特に短頭種) シーズー、パグ、フレンチブルドック、ボストンテリア、 ペキニーズ、キャバリアなど | ● 猫種(特に短頭種) ペルシャ、ヒマラヤン、エキゾチック・ショートヘア スコティッシュ・フォールド、マンチカンなど |
短頭種は目が大きく、鼻が短いという特徴があります。
そのため目にゴミが入りやすく、傷つけやすいので目の病気になりやすい傾向にあります。
特に上記犬種、猫種は定期的な眼科検査をお勧めします。
当院の眼科検査
| 眼圧検査 | 緑内障(眼圧上昇)やぶどう膜炎(眼圧低下)などの診断ができます。 |
|---|---|
| 散瞳・眼底検査 | 散瞳を行い、眼底(目の一番ふかいところ)を観察します。網膜疾患などを診断します。 |
| シルマー検査 | 試験紙を使って涙の量を調べることで、ドライアイや乾性角結膜炎などを診断します。 |
| 角膜染色検査 | 角膜を特殊な染色液で染めることで、角膜の涙のバランスを観察し、角膜の傷や角膜潰瘍などを診断します。 |
| スリット検査 | 目の細部を拡大して、角膜の傷の深さを診たり白内障の進行程度など様々な情報を収集します。 |
■眼科特別外来ご予約方法
ご予約の際は当院までお電話もしくはWEB予約からご予約ください。
当院の電話番号:03-3726-1299
WEB予約