歯科専門外来dentistry

歯科専門外来

歯周病治療から根管治療まで

専門的な歯科診療を、身近な動物病院で。

愛犬や愛猫の口臭、歯石、歯肉の腫れなどは、歯周病のサインかもしれません。歯周病はワンちゃん・猫ちゃんに多く見られる病気で、進行すると歯を支える骨が失われ、抜歯が必要になることもあります。

当院では、歯科診療に精通した山本倫大獣医師を毎週木曜日にお招きし、歯科専門外来を実施しています。歯科レントゲンや動物用歯科ユニットを活用した歯周病治療を中心に、マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を用いた精密歯科治療や、折れた歯を残すための根管治療にも対応しています。

また、治療後の再発予防や日常のデンタルケアにも力を入れ、月1回、専門講師による歯磨きレッスンを開催しています。

こんなお口のお悩みはありませんか?

  • 口臭が強くなった歯石が付いている
  • 歯肉が赤い・腫れている・出血する
  • 歯がぐらつく・口を触られるのを嫌がる
  • 歯が折れた・欠けた
  • 食べ方が変わった・硬いものを嫌がる
  • 口内炎がある
  • 乳歯・噛み合わせが気になる

「重度の歯周病と言われた」「抜歯を勧められたが歯を残せるか相談したい」といったお悩みもご相談ください。
歯の病気は見た目だけでは進行度が分からないことがあります。

当院の歯科治療の特徴

複数の動物病院で歯科診療を担当する山本獣医師が、歯周病治療を中心に、歯周外科・根管治療などにも対応します。

歯科レントゲンで歯の根や歯を支える骨の状態を確認し、肉眼では判断できない病変も評価します。

歯科用顕微鏡を活用し、根管治療などの細かな処置に役立てています。

歯周病の治療に加え、定期的な歯科検診や月1回の専門講師による歯磨きレッスンもご案内しています。

歯科専門外来

歯科専門外来担当医:山本 倫大

出身校日本獣医生命科学大学

<所属>
日本獣医歯科学会
日本小動物歯科研究会
獣医歯科医療研究室
日本獣医がん学会

<資格>
VSJ COLLEGE ⻭科 basic course 修了
VSJ COLLEGE 腫瘍学 Basic course 修了
日本小動物⻭科研究会認定レベル 1~4 講義・実習修了
獣医歯科医療研究室 エンド3か月コース 第6期 修了(根管治療)
日本獣医歯科口腔外科学会 スケーリング実習 修了
歯周外科虎の穴コース 歯周外科ベーシック編・再生療法編 修了
ほか、歯科関連研修・実習等を継続的に受講

<経歴>
2012年:日本獣医生命科学大学(臨床病理学研究室所属)
2012年~:横浜市内動物病院 勤務
2015年~:日本獣医生命科学大学医療センター 腫瘍内科研修生
2017年~:都内動物病院 勤務(副院長)
2020年~:都内歯科専門動物病院 勤務(副院長)
2024年~:犬猫クリーン歯科 代表
2024年~:VET DENTNEX 代表/地域連携型精密歯科診療を開始

<一言>
動物の医者目線だけでなく、歯医者目線でも的確な治療やアドバイスをしてサポートしていきたいと思います。歯の健康は長寿の秘訣と言われているほど、歯を大切にすることは愛犬、愛猫ちゃんのために重要になってきます。些細なことでもお気軽にご相談ください。

ご予約方法

ご予約の際は当院までお電話、もしくはWEB予約よりご予約下さい。

当院の電話番号:03-3726-1299

WEB予約

犬猫の歯周病とは?

歯周病とは、歯の周囲の組織が破壊される感染症です。歯周病菌が増殖することで炎症が起こり、軽度の歯肉炎から重度の歯周病まで徐々に進行していきます。年1回、麻酔下での予防的歯科処置を行った犬猫と、そうでない犬猫を比べると、死亡リスクが約20%低下するとの報告があります。

3歳以上の犬の80%以上、猫の70%以上が歯周病と言われていることをご存じですか?歯周病がある程度進行してしまうと、歯を抜かなければならなくなってしまうことや、腎臓や心臓などの全身疾患の原因になることが分かっています。歯の健康が長生きの秘訣と言われていますので、定期的な歯科検診や歯石除去をおすすめします。

歯周病による局所的な症状

  • お口が臭い
  • 歯垢が付いている
  • お口を触られることを嫌がる、痛がる
  • 歯から血が出ている
  • 歯肉が赤く腫れている
  • 歯がぐらぐらしている

進行した歯周病による影響

歯の根元に膿がたまって顔が腫れる、口と鼻がつながる「口腔鼻腔瘻」が生じる、顎の骨が弱くなり骨折につながるなど、重い問題が起こることがあります。また、慢性的な口腔内の炎症と心臓・腎臓などの疾患との関連も研究されています。

愛犬・愛猫のお口の状態をチェックしてみましょう

お口の状態によってデンタルケアは変わってきます。キレイな口腔内であれば、歯磨き等のホームケアをしましょう。下記画像は歯周病のステージ分類で、「ステージ2~ステージ4」の場合は、歯茎の溝(歯肉溝)の中の歯垢(プラーク)+歯石をしっかりと除去する必要があるため、麻酔下での歯石除去を推奨しています。

※青線:正常な歯肉の位置/赤線:異常な歯肉の位置

歯科治療設備

安心の設備①:歯科ユニット

犬猫の歯・お口の健康を守るため、最新の歯科ユニット『Airvets DC52』を導入しました。歯石除去、抜歯、研磨まで一台で対応可能。安心・安全な治療をご提供いたします。

ポイント

  • 歯石や歯周病の原因となる汚れを、 見えにくい奥歯や歯ぐきの際(きわ)まで落とせます
  • 歯を削ったり抜いたりする場合でも、 なるべくペットの負担を少なく、安全に処置できます
  • 吸引力約3倍(従来比)で口腔内の清掃処置がスムーズです
  • 静かで衛生的。 騒音や不快な振動を抑えた機器のため、ペットにも安心です

本来、スケーラーの強弱を調整しながら歯石除去を行うことはとても難しいですが、特別外来の山本先生であれば、高い技術と経験値によって使いこなすことが可能です。

安心の設備②:歯科レントゲン

目に見えないだけで、歯周ポケットの内には隠れた歯石や歯垢がこびりついています。歯科レントゲンなら、パッと見では判断できない歯周病の進行をはっきり見ることが可能になります。「うちの子は大丈夫でしょ」と油断はできず、実は歯を支えている顎の骨が溶けていたなんてこともあります。治療前にしっかりと検査をすることで、正確かつ適切な判断が可能です。

安心の設備③:マイクロスコープ

根管治療などでは、非常に細かな部分を確認しながら処置する必要があります。肉眼では確認しにくい部分を拡大できるマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を使用し、精密な処置につなげています。

当院の歯科治療

超音波スケーリング(歯石除去)

当院では全身麻酔をかけて「超音波スケーリング」を行います。超音波スケーリングとは、歯の表面だけでなく歯肉縁下の歯石、歯垢、プラークをしっかり除去することで歯周病の治療を行うことです。症状が進んでしまった場合は抜歯を行います。口腔内の状態を考慮しながら、飼い主様とご相談して最適な方法をお選びし、ケアを行っています。
※超音波スケーリングは予約制となっておりますので、ご希望の方は当院までお問合せください。

口腔内チェック

わんちゃん・猫ちゃん歯石の沈着具合、歯や歯肉の状態を確認します。

術前検査

身体検査、血液検査、胸腹部レントゲン検査などを行い、身体全体の状態を把握します。

麻酔下での口腔内検査(歯科レントゲン)

麻酔前投薬を開始し、気道の確保、吸入麻酔を行い、心電図などのモニター管理をします。歯科レントゲンを撮影し、歯と歯槽骨など歯周組織の状態を確認することで適切かつ正確な診断が可能になります。歯周プローブによる歯周ポケットの深さの測定、歯の動揺、歯根の露出等がないか確認した後、具体的な歯科処置の内容を決定します。

麻酔下での歯科処置

超音波スケーラーによる歯石除去を行い、歯周ポケットの歯石や歯垢を掻爬します。歯を残すことが難しい場合には適切に抜歯を行いますが、状態によっては根管治療や歯冠修復、歯周外科など、歯を残すための治療を行います。処置後に歯石が再付着しにくくするために、歯の表面を研磨してツルツルにします。

お返し

当日中にお迎えにきていただき、その際に歯科処置のご説明を行います。歯科処置で治療が終わりではなく、毎日のデンタルケアが大切です。当院ではデンタルケアのアドバイスや、歯磨きレッスンなども実施しています。

根管治療(歯内治療)

犬や猫の歯が折れたり欠けたりして、歯の内部にある神経や血管(歯髄)が傷ついた場合に行う治療です。傷ついた歯髄を取り除き、歯の内部を清掃・消毒したうえで専用の材料で密封することで、抜歯せずに歯を残すことを目指します。ただし、歯の損傷や感染の状態によっては根管治療が適さない場合もあるため、歯科レントゲンなどで詳しく確認し、治療方針を判断します。

レントゲン写真
根管治療中①
根管治療中②
根管治療中③

歯冠修復

歯が折れたり欠けたりした場合に、失われた歯の一部を補い、歯の形や噛む機能をできる限り回復させるための治療です。歯の損傷の程度や歯髄の状態を確認し、必要に応じて根管治療などを行ったうえで、修復処置を実施します。

歯冠修復の治療前
歯冠修復の治療後

歯周外科・歯周組織再生療法

歯周病が進行し、歯を支える歯肉や骨などにダメージが生じている場合に検討する治療です。通常の歯石除去だけでは十分な改善が難しい場合には、歯周外科によって歯肉の内側を処置したり、状態に応じて歯周組織再生療法を行ったりします。歯を支える組織の状態を改善し、できる限り歯を残すことを目指します。ただし、すべての歯に適応できるわけではなく、歯周病の進行度や歯槽骨の状態などを踏まえて判断します。

実際の症例

ここから先は実際の症例になります。リアルな画像を貼っておりますので、苦手な方はご遠慮ください。

歯周病(歯石除去)

超音波スケーラーによる歯石除去を行い、歯周ポケットの歯石や歯垢をきれいにしました。

症例⑤.

症例⑥.

他症例紹介はこちら

埋伏歯(まいふくし)

埋伏歯とは、歯が生えてくるスペースがなかったり、歯が異常な位置にあることで、歯肉の中に歯が埋もれていることを言います。含歯性嚢胞になる可能性が高く、チワワ、パグ、フレンチブルドッグなどの短頭種やトイ種に多く見られます。 埋もれて見えなかった歯を丁寧に抜歯しました。

吸収病巣(きゅうしゅうびょうそう)

歯のエナメル質や象牙質(ぞうげしつ)が徐々に破壊され、吸収させる病態のことで、歯の構造が脆く弱くなり、歯が折れたり抜けたりします。原因ははっきりわかっておらず、遺伝や免疫の関与、口腔内の慢性的な炎症により促進すると考えられています。この場合かなり痛みを伴うため、抜歯し、縫合をしました。

口腔鼻腔瘻(こうくうびくうろう)

歯口腔(口の中)と鼻腔(鼻の中)がつながってしまう病気です。重度の歯周病や外傷などが原因で引き起ります。

症例の「吸収病巣」や「口腔鼻腔瘻」など、重度の症状の場合は抜歯を余儀なくされます。
そうなる前に定期的なスケーリングで歯の健康を維持することをおすすめいたします。

無麻酔のハンドスケーリング

場合によりハンドスケーリングという無麻酔スケーリングを用いています。
※歯科専門外来担当医 山本先生は対応いたしません。

歯磨きレッスン

月1回、専門講師による歯磨きレッスンを開催

歯科治療でお口の状態が改善しても、日頃のケアを行わなければ再び歯垢や歯石が付着してしまいます。歯周病の予防や再発防止には、ご自宅での歯磨きと定期的な歯科検診が重要です。

当院では歯磨き指導の専門講師をお招きし、月1回の歯磨きレッスンを開催しています。「歯磨きを嫌がる」「お口を触らせてくれない」「正しい磨き方が分からない」といったお悩みに対して、その子に合わせたケア方法をお伝えします。

よくあるご質問

Q1.歯周病が進行している場合、必ず抜歯が必要ですか?

必ずしも抜歯が必要とは限りません。当院では、歯科レントゲンや歯周ポケットの検査によって、歯の根や歯を支える骨の状態まで詳しく確認します。歯周病の進行度によっては、歯周外科や歯周組織再生療法などを検討し、できる限り歯を残すための治療をご提案します。ただし、歯を支える組織の損傷が大きい場合など、抜歯が必要になることもあります。

Q2.歯が折れてしまいました。抜歯せずに治療できますか?

歯の状態によっては、抜歯せずに残せる可能性があります。当院の歯科専門外来では、歯の内部にある神経や血管(歯髄)を処置する「根管治療」や、欠けた歯の形を補う「歯冠修復」に対応しています。また、必要に応じてマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を使用し、細かな部分を確認しながら精密な処置を行います。歯の折れ方や感染の状態によって治療方法が異なりますので、まずはご相談ください。

Q3.一般的な歯科診療と、歯科専門外来は何が違いますか?

当院では毎週木曜日に、歯科診療に精通した獣医師・山本先生をお招きし、歯科専門外来を実施しています。一般的な歯石除去だけでなく、進行した歯周病に対する歯周外科、歯周組織再生療法、折れた歯に対する根管治療・歯冠修復など、幅広い歯科治療に対応しています。歯科診療に特化した知識・技術と設備を活用し、歯の状態に応じた治療の選択肢をご提案できることが、当院の歯科専門外来の特徴です。

Q4.歯石が少なくても、歯周病になっていることはありますか?

はい。歯の表面がきれいに見えても、歯肉の内側で歯周病が進行している場合があります。当院では、歯科レントゲンを使用して、外からは見えない歯の根や歯を支える骨の状態を確認します。さらに、歯周ポケットの深さなどを調べることで、見た目だけでは判断できない歯周病の進行度を評価し、適切な治療につなげています。

Q5.歯科治療を受けた後は、どのようなケアが必要ですか?

歯石除去や歯周病治療を行っても、その後のケアが不十分だと、再び歯垢や歯石が付着し、歯周病が進行する可能性があります。そのため、当院では治療だけでなく、ご自宅での歯磨きや定期的な歯科検診も大切にしています。また、月1回、専門講師による歯磨きレッスンを開催しています。歯磨きが苦手なわんちゃんや、これから歯磨きを始めたい方もご相談いただけます。

Q6.高齢の犬や猫でも、歯科治療を受けられますか?

年齢だけで治療の可否を判断するわけではありません。当院では、持病や全身状態、術前検査の結果などを確認し、麻酔や歯科治療の適応を慎重に検討します。高齢だからと治療を諦めるのではなく、お口の状態や日常生活への影響も踏まえながら、治療方法についてご相談いただけます。